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公認会計士とはどんな仕事?監査法人とは何?

 

医者、弁護士と並んで、

3大資格の一つと言われる公認会計士

 

公認会計士はどんな仕事をしているのでしょうか?

また監査法人とは何なのでしょうか?

会計士業界の、リアルな現実も含めて辛口に解説します。

 

公認会計士の仕事とは?

公認会計士の主な仕事は監査業務になります。

株式市場を支える裏方の仕事です。

 

会計士が、トヨタ・ソニーなどの上場会社が作成した

決算書の内容に間違いが無いかをチェックすることで、

投資家が決算書の内容に安心して、

投資活動を行うことができます。

 

もし会社の作った決算書を、会計士がチェックしないとなると、

決算情報を会社側で操作することが簡単になります。

 

そうなると、投資家が自己責任で安心して

株式市場で株を買う事ができなくなるので、

世の中でお金が回らなくなってしまい、

その結果として不景気になってしまいます。

 

これでは誰もが困るので、公認会計士は監査を行うことで、

みんながフェアに証券市場で株を買えるように

場を整える役割を担っています。

 

上記の例は、主に上場会社に義務付けられている

金融商品取引法監査といいます。

 

その他にも、会社法監査・学校法人監査などがありますが、

いずれも社会的責任が大きい組織が決算書を作成したら、

会計士のチェックを受ける様に、各法律で義務づけています。

 

もちろん、任意で監査を受ける事も可能です。

これは、任意監査といって、将来上場を希望する会社や、

信用向上を目的とする会社が受ける場合が多いです。

監査法人とは?厳しいサラリーマンの世界

監査法人とは、公認会計士が5人以上集まり、

設立する法人のことです。

 

実は、ほとんどの監査は公認会計士1人ではできません。

 

監査報告書にサインをするパートナー

現場責任者の主査

下っ端の監査補助者など・・・

 

小さな会社の監査でも2~3名

誰もが知っている会社だと10名以上

チームを組んで監査を行います。

 

しかも、各人は同じチームでずっと仕事をしているわけではなく、

クライアント毎にチームを組んで仕事をします。

 

そのため、会計士の1週間のスケジュールは、

月曜日はA社、火曜日はB大学、水曜日は事務所で内勤・・・など、

仕事場所は毎日変わります。

 

ちなみに仕事ができない気を使えないなど、

周囲、特にクライアント評判の悪い会計士や補助者は、

お呼びがかからずに事務所で内勤ばかりが続きます。

 

会計士業界も人余りで不況ですので、

そういう人は、いずれ自分からやめるか、リストラされます。

世知辛い世界ですね。

 

こんな監査の仕事ですので、公認会計士が

監査業務を行うには、たくさんの会計士を抱える

監査法人に所属する必要があります

 

こちらの表を見れば分かりますが、

ほぼ大規模・中規模監査法人

上場企業の監査を独占しています。

 

監査法人別のクライアント一覧

 

口が悪い人は、公認会計士という資格は、

監査法人のサラリーマンになるための

資格であると言う人もいます。

パソコン

監査には限界も?クライアントとの難しい関係

いくらチームを組んでチェックをすると言っても、

監査資源は有限ですので、

会社の決算内容をすべてチェックできるわけではありません。

 

ミスが原因により会社の粉飾を見抜けなかったり、更には、

会計士と、チェックを受ける会社との距離が近すぎることが原因

問題が発生する場合もあります。

 

そもそも、会計士のお給料監査を受ける側からもらいます。

監査の性質上、成果報酬であってはいけないので、

働く人の単価×時間請求します。

 

また、会社がどの監査法人に監査を依頼するかという、

選択肢は自分たちが持っています。

 

お客さんからお金をもらって、お客さんを

厳しくチェックするってなかなか難しいですよね。

ましてや、厳しく監査したら翌年には、

監査法人を変えられる可能性もありますので・・

 

そうなると、監査法人の売上に影響がでますので、

投資家や世間の監査に対する期待と、

クライアントの要望のバランスをとりながら

うまく大人のお付き合いをすることが、

大切になってきます。

 

大人のお付き合いを失敗したら!?

失敗した例が、アメリカのエンロン事件であり、

日本のカネボウによる粉飾決算でした。

 

特にアメリカのエンロン事件は、

世界中の会計士にとって忘れられない悪夢です。

2002年に粉飾決算が発覚後、

アーサー・アンダーセンと言うアメリカの

巨大監査法人が、粉飾に加担した事により消滅して、

世界中で8万人以上が失業者となりました。

 

日本でも、カネボウの粉飾決算に

当時の中央青山監査法人粉飾に加担して、

実質解散してしまいました。

 

監査は、より細かくチェックして、文書化する方向へ

このような問題を繰り返さない様にとの反省から、

導入された制度の代表例が内部統制監査(J-SOX)です。

これにより、会計士の仕事は、より細かく、より文書化をする方向に、

変化しました。

 

昔は大らかで良かったと言う、ベテランの会計士もいるみたいですが、

それだけ会計士の仕事は、社会的責任が大きく

世間の期待も大きいと言えるかもしれませんね。

 

少し長くなってしまったので、会計士の他の仕事、

キャリアや、税理士との違いについては改めて、

解説しますね。 お読み頂きありがとうございました。

 

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